日経システム構築2006年3月号
(2006年2月24日発売)



ビジネスにおける情報活用の重要度がますます高まっている。企業は市場環境の変化に素早く対応しながら、様々な情報を最適な形でビジネスに役立てなければ、厳しい競争を勝ち抜くことは不可能なのだ。企業システムにおいて、その役割の中心にあるのは、やはりデータベースである。
富士通ビー・エス・シーが提供するオンメモリデータベース「Oh-Pa 1/3」は、データをディスクではなくメモリに格納することで、データベース処理の最大のボトルネックともいえるディスクI/Oの問題を解消。処理速度の飛躍的な向上を実現する。同社の白桃 昌樹氏は「オンメモリデータベースは、従来の32ビット環境ではメモリ空間に制限があり、広く普及するには至りませんでした。しかし64ビット環境の実現により、現実的なソリューションとして浮上してきているのです」と語る。
「Oh-Pa 1/3」の特長の1つに、ターボデータラボラトリー社が開発した超高速オンメモリデータベースエンジン「DayDa.Laboo」(D2L)の技術を採用している点が挙げられる。その仕組みを解説すると、表形式データのレコード情報を項目ごとに順序(Order)、位置(Position)、値(Value)の3成分に分解。そして、管理・処理を行う独自の「FAST(Filter Array Structure)構造」(特許技術)と呼ばれるデータ構造と処理アルゴリズム「LFM(Linear Filter Method)」を採用することで、データ処理効率を劇的に向上している。
「従来のRDBに比べ、数倍から数百倍(注1)も高速にデータを処理することが可能です。また、コストを肥大化させる要因となっているチューニングなども不要となります」と同社の一原 潔則氏は胸を張る。


このデータベース処理の高速化は、企業に多大なメリットをもたらす。「例えば、データウェアハウス基盤構築の迅速化。さらには長時間を要していた更新系バッチ処理の時間も大幅に圧縮できます。大量のデータを扱うような局面においては、とりわけ大きな強みを発揮するでしょう」と一原氏は強調する。これにより、企業のビジネス状況に応じた迅速な情報活用が可能となるのだ。
同社では、すでに提供を開始している「Oh-Pa 1/3」のエンジン部分に加え、操作ログの採取やメモリ監視をはじめとする運用管理機能を追加。さらに今年3月には、データ分析ツール「Oh-Pa 1/3 Data Analyzer」を提供する予定だ。このツールでは、新たに開発したWebベースのGUI上で「Oh-Pa 1/3」に格納されたデータの検索・抽出、編集・加工処理などが容易に実行できる。また、ツール上で行った一連の操作を記憶してマクロ化できる機能により、従来ETLツールなどで実施していたデータマートの作成作業も大幅に効率化する。「ほかにも、富士通の『Interstage Navigator』をはじめとするBIツールや外部システムとの連携など、市場ニーズに応じて新規機能を順次拡充していくつもりです」(白桃氏)同社では、この「Oh-Pa 1/3」により企業の情報活用、ひいては競争力向上を強力に支援していく考えだ。
注1 富士通ビー・エス・シー実測値による
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